【連載】(6)ネットの勇者がリアルで勇者になる話
本日は勇者シリーズ
前回のライト・ライトノベルの続きになります
このお話は
引きこもりのドラクエ10プレイヤーが
ドラクエ内での出来事で「気づき」を得て
リアルの世界に羽ばたいていく物語です
※この物語はフィクションです
僕とアーシェが対等でないというご意見を頂きました
アーシェから見た
アーシェ編も書いてみたいなと思っています
なぜこんな言い方をしたのか?
どうして上から目線なのかとか
その謎解き編みたいなのを
僕編?連載が終わったら書いてみたいです
priest cafeオープンです
■ 前回までのお話 17〜19
■ 20:万全の準備
前回アーシェをフレンド切りした時
ポストに手紙が入っていた為に
僕の逃走劇に終止符が打たれた
でも僕は頭がいいんだ
今回はそこには抜かりない
ポストを「うまのふん」で埋め尽くして
何もポストに入れられない様にしてから
ドラクエ10をアンインストールした
これで僕は自分の殻の中に籠ることができる
暖かい布団だけが僕を守ってくれる
しばらくほとぼりが冷めるまで何もしない
僕はこうやっていつも自分を護ってきたんだ
今日も少し丸めた掛け布団を抱きかかえて
僕は安らかな自分だけの世界に落ちていった
■ 21:盲点
僕は数時間後目が覚めた
エアコンのよく効いた部屋で
暖かい羽毛ぶとんの中で微睡みながら
今日も金策をしなければと
すでに依存症並みに習慣化した
「どこでも便利ツール」を開けていた
もうソフト本体はアンインストールした事を
僕は忘れていたのだ
あっ!…
普段は誰からも来ない
どこでもチャット(ドコチャ)に
メッセージが来ていた
アーシェからだった
彼女の方が上手(うわて)だった
連絡手段の隙間を突いてこられた気がした
僕にはドコチャをするほど
仲の良いフレンドは居なかったので
ドコチャの存在を忘れていた
※ドコチャ=お出かけ便利ツール同士で
ゲームにログインしなくてもチャットできる仕組み
■ 21:モンスターハンター
アーシェからのメッセージはこうだった
アーシェ:
「ごめんね!」
「リアルの用事でお手紙できなかったの」
「言いすぎたけど大丈夫かな?」
「とても心配してます」
僕はドコチャで
「ドラクエ10をアンインストールした」
とだけ返信した
アーシェ:
「なるほど…」
「だからポストがどのキャラも
ーパンパンになってたんだ」
「この前は嫉妬させてごめんね」
「怒ってないから帰ってきてね」
「君の家の前で待ってるね」
僕はいつも気丈なアーシェが
しおらしくしている姿が嬉しくて
そしてその言葉を信じで
ドラクエ10をインストールして
すぐにログインした
アーシェは約束通り家の前で待っていた
椅子に座りお茶を飲む仕草をしていた
優しそうな雰囲気に僕の心は浮足だった
僕は元気に言った
「アーシェ!ただいま」
きっと画面の向こうのアーシェは
水飲み場に現れる獲物をロックオンした
ハンターの気持ちだったんだろう
アーシェ:
「おい!なんで逃げた?」
突然浴びせられた
今までのアーシェのイメージを覆す鋭い言葉に
僕は完全にフリーズした
自分が狩られたと認識した
そして自分が犬だという事を思い出した
■ 22:汝、本気度を示せ
アーシェはドコチャで優しくして餌をまき
安心して目の前に現れた僕を一撃で仕留めた
そして僕はアーシェにこっ酷く怒られた
アーシェ:
「わたしをフレンドから消すなと言ったら
ドラクエ10のソフトごと消すとか
斜め上過ぎて逆に驚いたよ
それは逃げるなと言った
わたしとの約束に違反してるよね?
さて…
わたしごとこの世界を消した罪は
いかほどかしら?」
僕はしばらく黙っていた
前回の罰金である
500万ゴールドではないのは確かだった…
考えても答えは出なかった
沈黙がどれだけ続いただろうか
アーシェは一言こう言った
アーシェ:
「今持ってる全部です」
僕は言った
「それは今思っていたところでした」
アーシェ:
「思っていますじゃなくて即行動で示したら?」
僕は「うっ!」と
リアルで声にならない声を出した
全キャラのゴールドは
今アーシェの目の前にいる
メインキャラに集約している
「鉄の金庫」という機能が追加され
死んでもゴールドが減る
デスペナルティがなくなった
僕はゴールド保有額も
メインキャスのステータス値として考えていて
サブキャラからこまめに回収していたので
今持っているゴールドがほぼ全財産だった
僕はもう引っ込みがつかなくなり
アーシェのポストに
その全財産のゴールドを入れた
その額【 3億ゴールド 】
それが僕の全てだった
続く…
■ 今回のアーシェの教え
-コマンド選択について-
コマンドを選択せずターンを貯める
すぐに素早くコマンド選択する
ターンを貯める為でなく
コマンドを選ぶ事を悩んだりしていると
手数が減ったり貴重な機会を失う事になる
今回僕は
嫉妬を咎められた→即アンインストール
をしてしまった
アーシェの怒りが収まるまで
ここはコマンドを選択せず
ターンを貯めておくべきだったと後悔した
そして罰金はいくらがいいと言われた時は
コマンド選択ウィンドウに
コマンドが何もなくて選べなかった
そのせいでアーシェの怒りを買い追い詰められ
自暴自棄になって手持ち全てのゴールドを
アーシェに渡すという暴挙にでたのだ
後からアーシェに
コマンドがない時は作ればいいと言われたが
この時の僕にはできなかったんだ…
僕の3億は
いったいどうなってしまうんだろうか…
もしかして…
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