Priest Cafe(プリースト・カフェ)

ドラクエ10僧侶5キャラ店主の冒険記録です。装備・能力・特徴の違う僧侶で冒険しています

【連載】(3) ネット勇者がリアルで勇者になる話


いらっしゃいませ
priest cafeにようこそ


本日は
「勇者シリーズ」の続きになります
いよいよ本編に入っていきますので
どうぞよろしくお願いします



引きこもりのドラクエ10プレイヤーが
ドラクエ内での出来事で「気づき」を得て
リアルの世界に羽ばたいていく物語です






※この物語はフィクションです





■ 前回までの話 5〜8





■9:嫌なことからの逃避する癖

僕は目が覚めた
寝てから6時間経っていた

さっきまでアーシェに叱責され続け
フレンド解除をした事を
微睡みながらアーシェの事を思い出すのには
しばらく時間がかかった




ようやく僕は目が覚めた
アーシェの事をはっきり思い出した
何か後味の悪い感じがした
きっと口を開けていたんだろうと
ベッドサイドにいつも置いてある
常温の水を一口飲んだ…
カラカラに乾いた口の中で酷い味がした




いつも僕は
僕を責める対象からずっと逃げてきた
ずっと…




もう終わった事だ…



僕はいつもこうやって
割り切りの良さと
諦めの良さで
自分を心を防衛してこれまで乗り切ってきた


それが自身の成長を阻害しているとも知らず…





アーシェとは別に相方でもなかったんだから
フレンドが1人減ったと思えばいい
この時も自分にそう言い聞かせていた

でもいつもと違い
何か心に穴が空いた様な
虚無感も込み上げていた





両親が僕に優しいというのは
実は僕の思い違いだった
両親は僕に対して何かを言うと
酷く落ち込むか
激しく怒るか
逃げてしまう事から
本当は言いたくても言えなかったんだと

そこに気がつくのは
もっともっと先のことだった…






嫌な事があると寝るのが一番と
いつも嫌な事があるとそうしていた





睡眠で無駄にしてしまった時間を取り戻すために
僕はスマホの「※おでかけ便利ツール」を開いた
※おでかけ便利ツールとは
スマホからゲーム内の色々な情報にアクセスできる
専用アプリのことで
これだけでアイテムの整理や手紙をおくったり
ありとあらゆることができる便利なアプリのこと




ポストに何か手紙が来ていますと
通知の鈴マークが出ていた






それは
アーシェからの手紙だった




■10:アーシェからの手紙

アーシェをフレンドから切ったが
ポストは誰でも投函できる設定になっていたので
ドラクエ10内の僕の家に来て
手紙を投函したようだった





内容はこうだった

「今日の13時に
君にフレンドを切られてる事に気がつきました
言いすぎてごめんなさい…

君の家の前で待ってるね
ーーーーーーーーーーーーーーーアーシェより」



僕は「はっ!」となって
すぐに画面上のスマホの時計部分をみた
時刻は17時をすぎていた
もう4時間も前の手紙だった…



僕は慌ててログインして
ドラクエ10内の自宅にルーラした


流石にもういないだろうと思っていた僕だったが
アーシェはそこにいた
僕をずっと椅子に座って待ってくれていた



僕は激しく湧き上がる後悔の念と
アーシェを愛おしく想う気持ちでいっぱいになった








■11:まな板の上の鯉

僕はもう
まな板の上の鯉だった
自分が短絡的にしてしまった
アーシェをフレンドから切るという行為を
激しく後悔していた



僕はアーシェの第一声を聞くのが恐ろしかった…




アーシェは一言だけ言った


「おかえりなさい」


僕は何故か泣いていた
現実世界でもこんな優しくされた事は無かった
学校でイジメにあって不登校気味だった時もあった
両親以外で初めて
僕を許してくれる存在がいたんだと思った



アーシェは僕に言った


「ほら!早くフレンド申請してよ」



僕は溢れ出る涙を拭いてもキリがないから
離席すると言って顔を洗いに行った
目は真っ赤に充血しているが
鏡に映る自分はとても幸せそうだった


ありがとうアーシェ…


でも僕は甘かったと後で気がつく事になる…






■12:形勢逆転

これまで僕はベテランプレイヤーとして
下手なくせに装備だけは立派なアーシェに対して
偉そうに上からモノを言ってきた



でもそれも先ほどまでの話
なぜなら僕はアーシェに
無条件降伏したからだった



僕はこの日からずっと
アーシェの言いなりになる事になった



そしてアーシェから
【3つの約束】をさせられた
1)今度は嫌な事から逃げない事
2)きちんと病院で治療を受ける事
3)なにかしたら罰を受ける事



どれも今の僕には難しい事だった
今回の処遇 3)の罰については考えるとの事だった


嬉しさと幼さからか
約束前の出来事について
制裁を受ける事への疑問を
この時の僕は抱かなかった


でも僕はこの時点でもう
アーシェを完全に好きになっていたんだと思う
そしてこの僕の気持ちに
おそらくアーシェは気がついていたんだろう


僕は知らず知らずの内に
これからアーシェからの調教を受けていく事になる


僕は気がつけば
アーシェの言う事に
素直に従う従順な犬になっていったのだった




続く…




■ 今回のアーシェの教え

-タゲの教訓-

わからないうちは
次誰に攻撃がくるのか分からず
闇雲に恐れなければいけない

でも一度タゲさえわかってしまえば
どう対処していいかわかるようになる
その攻撃を壁を使って引き伸ばしたり
早く攻撃を受けたり
やいばのぼうぎょで致命傷にならない様にしたりと

ある程度
相手(敵)の動きを
コントロールできるようになる

人間関係においても「タゲ的な」ものは多くある
僕にアーシェは良くそう言っていた

4時間も僕を待っていたアーシェ
あれこそ僕のタゲを判断していたんだと

僕のタゲが
いつもアーシェに向いていたのを
アーシェはとても上手く利用していたんだと思う
逆に僕はアーシェのタゲがわからなかった



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